曇りの日が撮りやすい理由|影が出にくい仕組みと弱点の補い方

著者:横山隆一/編集:LOVETOK編集部/最終更新:2026-07-31

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結論:曇りの日が撮りやすいのは、雲が太陽の光を散らして「空全体をひとつの巨大な照明」に変えてしまうからです。 光がひとつの点から届くのではなく、空という広い面から届くため、顔の凹凸に濃い影が落ちません。晴れた日のほうがきれいに撮れそうに思えますが、実際には強い直射日光がまぶたやあごの下に硬い影を作り、まぶしさで目を細めさせます。撮影の難しさという点では、晴天のほうがはるかに条件が厳しいのです。この記事では、その仕組みを説明したうえで、曇りの弱点である「暗さ」「空の白飛び」「色の沈み」をどう補うかまで扱います。

この記事でわかること

  • 曇りの日に影が出にくくなる物理的な仕組み
  • 「柔らかい光」「硬い光」を自分で判別する方法
  • 薄曇り・本曇り・雨曇りの違いと、それぞれの使いやすさ
  • 曇りの3つの弱点(暗い・空が白く飛ぶ・色が沈む)と補い方
  • 天気ごとの判断表:撮るか、日を改めるか
  • 曇りの日が向かない写真・向かない人
  • 曇りの日に撮るときの背景と服装の選び方

影が出にくくなる仕組み

写真における「影の硬さ」は、光源の見かけの大きさで決まります。ここでいう見かけの大きさとは、被写体から見たときに光源がどれだけ広い面積を占めるか、ということです。

晴天の直射日光の場合、太陽は距離が遠いため、地上から見るとほぼ一点です。一点から放たれた光は、遮るもの(鼻、まぶた、あご)の輪郭をそのまま肌や地面に写し取ります。だから影の境目が線のようにくっきりします。

曇りの場合、太陽の光はいったん雲の粒子にぶつかり、あらゆる方向に散らばります。その結果、光は太陽の位置からではなく、空全体から降り注ぐことになります。被写体から見れば、光源は「点」ではなく「空いっぱいの面」です。面が広い光源では、影ができる場所にも別方向からの光が回り込みます。回り込んだ光が影を薄め、境目をぼかします。

この違いを一覧にすると次のようになります。

項目晴天の直射日光曇りの日
光源の見かけの大きさ非常に小さい(点)非常に大きい(空全体)
影の境目くっきりした線になるぼやけて溶ける
目の下・あごの下濃い影が出るほとんど影が出ない
表情まぶしさで目を細めやすい目を開けていられる
立ち位置の自由度太陽の向きに縛られるどこを向いても大きく変わらない
明るさ十分すぎるほど明るい晴天より暗い
鮮やか。コントラストが強いやや沈む。全体が均一
難易度高い(日陰探しが前提)低い

立ち位置の自由度は、実際の撮影でかなり効いてきます。晴天では「太陽に対してどこに立つか」を毎回考えなければなりませんが、曇りの日は光が全方向から来るため、向きを変えても顔の明るさがほとんど変わりません。背景を優先して立ち位置を決められる、というのは大きな利点です。

光が柔らかいかどうかを自分で判別する「影テスト」

天気予報の表示だけでは、その日の光が撮影に向いているかは分かりません。外に出た時点で30秒で判断できる方法があります。

  1. 手のひらを、地面と平行になるように前へ出す
  2. 手の下(地面や自分の服の上)にできる影を見る
  3. 影の境目を確認する

判断は次のとおりです。

  • 影の輪郭がはっきり見え、指の形まで分かる → 硬い光。日陰に入るか、時間帯を変えたほうが撮りやすくなります
  • 影がぼんやりしていて、輪郭が溶けている → 柔らかい光。そのまま撮って問題ありません
  • 影がほとんど見えない → かなり厚い雲。柔らかいものの、光量が足りない可能性があります。明るさを確認してください

このテストは曇りの日だけでなく、室内でも使えます。窓際で手のひらの影を見れば、その場所の光が硬いか柔らかいかがすぐ分かります。判断の基準を「天気」ではなく「影の見え方」に置き換えるのが、この記事でいちばん持ち帰ってほしい考え方です。

曇りにも種類がある

同じ「曇り」でも、雲の厚さによって条件は変わります。

種類見た目明るさ撮影の向き不向き
薄曇り雲越しに太陽の位置がぼんやり分かるごく薄く出る十分最も撮りやすい
本曇り空が一様に灰色。太陽の位置は分からないほぼ出ないやや不足撮れる。やや平坦になる
雨曇り(降りそうな空)濃い灰色。暗い出ない不足屋内に切り替えたほうが早い
晴れ間と曇りが交互雲が流れている数秒ごとに変わる変動する写真は可。動画は不安定

いちばん条件が良いのは薄曇りです。 影がわずかに残るため、顔の立体感が完全には失われず、それでいて硬い影は出ません。一方、本曇りでは影がほぼ消えるため、顔が平坦に見えることがあります。立体感がほしい場合は、後述する立ち位置の工夫で補えます。

晴れ間と曇りが交互に来る日は、写真であれば「雲がかかった瞬間」を待って撮ればよいのですが、動画では途中で明るさが変わってしまいます。LOVETOKの自己紹介動画は15〜30秒と短いため、雲が安定している数十秒を狙えば撮れますが、質問に答える動画を続けて撮る場合は光が安定した日のほうが向いています。

曇りの3つの弱点と、その補い方

曇りは万能ではありません。撮りやすさと引き換えに、はっきりした弱点が3つあります。

弱点1:晴天より暗い

雲は光を散らすと同時に、一部を遮ります。そのため全体の光量は晴天より落ちます。暗い写真を後から明るく補正すると、色のムラ(ノイズ)が拡大し、肌がざらつきます。

補い方:建物の陰や木の下ではなく、空が広く見える開けた場所に立ちます。曇りの日の光源は空そのものなので、空が見える面積がそのまま明るさになります。アーケードの下、ビルの谷間、深い軒下は避け、白っぽい壁や明るい色の地面の近くに立つと反射光が顔に回ります。濃い灰色の空になったら、素直に屋内の窓際へ切り替えてください。

弱点2:空が白く飛ぶ

曇りの空は白に近く、顔に露出を合わせると空が真っ白になります。「空を背景に入れた開放的な写真」を撮ろうとすると、背景が単なる白い面になってしまいます。

補い方:カメラを少し下げ、建物・並木・水面・広い道を背景にして空を入れない構図にします。空を入れる場合は、白い面を「余白」として意識的に使ってください。

弱点3:色が沈み、平坦に見える

曇りの日はコントラストが低く、全体が均一な明るさになります。落ち着いて見える反面、印象が弱くなることがあります。

補い方

  • 服の色を使う:彩度の低い服は背景と一体化して沈みます。曇りの日ははっきりした色(濃紺、深い緑、えんじ、白)のほうが立ちます
  • 背景と自分の明度を離す:明るい服なら暗い背景、暗い服なら明るい背景を選びます
  • わずかに立体感を作る:顔をわずかに横へ向け、体を斜めにすると陰影が生まれます
  • 編集で少しだけコントラストを上げる:上げすぎると影が硬い写真に近づき、曇りで撮った意味がなくなります

天気ごとの判断表

その日撮るべきか、日を改めるべきかの目安です。

天気・条件撮るか補足
薄曇り撮る最優先で予定を入れてよい条件
本曇り(明るい灰色)撮る空を背景に入れない構図にする
本曇り(暗い灰色)状況による開けた場所なら可。暗ければ屋内へ
屋内へ機器の保護の観点でも屋外は避ける
快晴・正午前後日陰へ移動直射日光の下では影が硬い
快晴・朝夕撮る斜めからの光で影が浅くなる
晴れと曇りが交互写真は可動画は明るさが変わるため注意
強風三脚は避ける髪の乱れも一定しない

曇りの日が向かない写真・向かない人

  • 鮮やかな色を見せたい写真:服や小物の色を印象的に見せたいなら、光量のある条件のほうが向きます
  • 空や景色を主役にした写真:曇天の空は白い面になります。風景を印象的に使いたいなら別の日にしてください
  • 立体感を強く出したい人:彫りの深さや輪郭を強調したい場合、影がない状態は物足りなく感じることがあります
  • 屋外で長時間かけたい人:曇りの日は気温が低く感じられ、待機が続くと表情が固くなります

「曇りだからきれいに撮れる」ではなく、「曇りだから失敗しにくい」というのが正確な言い方です。 失敗しにくいというのは、光の向きを間違えても大きく崩れない、まぶしさで目を細めない、立ち位置の自由度が高い、という意味です。上限を上げる条件ではなく、下限を上げる条件だと理解してください。

曇りの日の背景と服装

曇りの日は光が均一なぶん、写真の印象を左右する要素が背景と服の色に移ります。

背景は、明度の差がある面(白い壁の前に濃い色の服、濃い色の壁の前に明るい服)で、かつ看板・表札・車のナンバー・店名が写らない向きを選びます。濡れた地面やガラスは反射で明るさが変わるため、テスト撮影で確認してください。

服の選び方

服の色曇りの日の見え方判断
白・オフホワイト明るく写る。背景が明るいと同化する濃い背景と合わせる
淡いグレー・ベージュ曇り空と同化しやすい避けるか、小物で色を足す
濃紺・深緑・えんじはっきり立つ曇りの日に向く
質感が消え、のっぺりしやすい明るい背景と合わせる
派手な柄顔より柄に視線が行くメイン写真では避ける

NG例と改善例

NG例なぜ問題か改善例
曇りだからと軒下やアーケードに入る空が見えない場所は暗くなる空が広く見える開けた場所に立つ
白い空を大きく背景に入れる背景が真っ白な面になるカメラを下げ、建物や並木を背景にする
灰色の服で曇り空を背にする背景と同化して輪郭が消える濃い色の服にするか、背景を変える
暗く撮って明るさを最大まで上げるノイズが出て肌がざらつく明るい場所へ移動して撮り直す
平坦に見えるからとコントラストを強く上げる影が硬くなり、曇りの利点が消える体を斜めに向けて自然な陰影を作る
雲が流れる日に動画を長く撮る途中で明るさが変わる雲が安定している時間に短く撮る
雨が降り出しても屋外を続ける機器と安全の両面で問題がある屋内の窓際に切り替える
天気予報の「曇り」だけで判断する雲の厚さで条件は大きく違う現地で手のひらの影を見て判断する

撮影当日の確認リスト

  • ☐ 手のひらの影を見て、境目がぼやけていることを確認した
  • ☐ 空が広く見える開けた場所に立った
  • ☐ 軒下・アーケード・ビルの谷間に入っていない
  • ☐ 空を背景に大きく入れない構図にした
  • ☐ 服の色が背景の明度と離れている
  • ☐ 背景に看板・表札・車のナンバーが写っていない
  • ☐ テスト撮影を1枚し、拡大して顔の明るさを確認した
  • ☐ 暗い場合に切り替える屋内の候補を決めてある
  • ☐ 動画を撮る場合、雲が安定していることを確認した

安全上の注意

曇りの日は雨に変わることがあります。急な降雨で足元が滑りやすくなる場所(石畳、階段、河川敷、堤防)での撮影は避けてください。また、天気にかかわらず、屋外で撮る際は背景に生活圏が推測できる情報が写っていないかを撮影後に拡大して確認してください(LOVETOK編集部調べ)。最寄り駅名の看板、マンション名、店舗の外観などは、位置の特定につながることがあります。

LOVETOKでは、公開されるプロフィール情報は表示名・年齢・都道府県のみで、市区町村より詳細な住所は公開されません。位置情報の共有機能も設けていません。しかし写真そのものに写り込んだ情報までは、投稿する側で確認していただく必要があります。

写真をきっかけに不審な連絡、金銭の要求、外部サイトへの誘導を受けた場合は、消費者ホットライン188、警察相談専用電話#9110に相談できます。警察庁や消費者庁、国民生活センターは、インターネット上に公開した情報を発端とするトラブルについて継続的に注意喚起を行っています。個別の事案が法律上どのように扱われるかは状況により異なるため、断定的な判断は避け、必要に応じて関係機関にご相談ください。

よくある質問

Q. 曇りの日に撮った写真が暗くなります。 A. 立っている場所が原因のことが多いです。曇りの日の光源は空そのものなので、空が見えない場所(軒下、木の下、ビルの谷間)に入ると急に暗くなります。空が広く見える場所へ移動してください。

Q. 曇りの日は肌がきれいに見えると聞きました。 A. 影が浅いため、肌の凹凸が目立ちにくくなるのは事実です。ただし加工と同じで、実際に会ったときの印象と大きく離れる写真は避けたほうが、後のやり取りが楽になります。

Q. 曇りと日陰は同じですか? A. 似ていますが違います。晴れた日の日陰は、青い空からの光が回り込むため、色が青に寄りやすくなります。曇りの日は空全体が均一なため、色の偏りは小さくなります。

Q. 天気を待っていると撮影が進みません。 A. 屋内の窓際で撮ってください。レースのカーテン越しの光は、性質として曇りの日の光に近くなります。

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曇りの日を選ぶというのは、うまく撮るための条件ではなく、失敗する要素をあらかじめ減らしておく段取りです。天気予報の記号ではなく、手のひらの影を見て判断できるようになると、屋外でも室内でも同じ基準が使えます。撮った写真や動画をLOVETOKでどう登録していくのかは「LOVETOKの使い方」でご確認ください。LOVETOKは20歳以上を対象としたWebサービスで、現在は会員登録を受け付けています。

著者:横山隆一(LOVETOK運営責任者)/ 編集:LOVETOK編集部 / 最終更新:2026-07-31

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