プロフィールを具体的に書く|抽象語を3つの問いで書き直す

著者:横山隆一/編集:LOVETOK編集部/最終更新:2026-08-06

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結論:抽象語は、3つの問い——「いつ」「どこで/誰と」「何を」——を当てるだけで具体に変わります。センスは要りません。作業です。 「優しい人が好きです」は、いつ優しいと感じたかを一つ思い出すだけで「話を最後まで聞いてくれる人だと安心します」になります。

抽象語が問題なのは、間違っているからではありません。誰にでも当てはまるため、読み手の記憶に残らないからです。「優しい」「明るい」「音楽が好き」は、書いた人が100人いれば100人が同じ文になります。この記事では、そこから抜け出す手順を、実際の書き直し例つきで示します。

この記事でわかること

  • 抽象語が読まれない理由と、「間違い」ではなく「区別がつかない」という問題の正体
  • 具体化の3つの問い(いつ・どこで/誰と・何を)と、その当て方
  • 自己紹介文でよく使われる抽象語15語の変換辞典
  • 性格を表す語(優しい・明るい・真面目)を書き直す実演
  • 趣味を表す語(音楽・映画・料理)を書き直す実演
  • 具体化しすぎて個人が特定される境界線と、その手前で止める方法
  • 具体化しなくてよい箇所と、抽象のままでよい理由
  • 書き直したあとの確認手順

抽象語は「間違い」ではなく「区別がつかない」

「優しい人が好きです」という文に、事実の誤りはありません。問題は別のところにあります。

読み手が自己紹介文を読むとき、無意識に「この人は他の人とどう違うか」を探しています。抽象語だけで書かれた文章は、その問いに何も答えません。結果として、読み終えたあとに何も残らず、いいねを送る理由が生まれません。

もう一つ、抽象語には会話の入口を作らないという弱点があります。「趣味は音楽です」と書かれていても、相手は何を聞けばよいか分かりません。「聴くほうですか、やるほうですか」から始めなければならず、その質問を思いつく人はそう多くありません。具体語は、相手に質問を提供します。

LOVETOKは15〜30秒の縦動画から始まる恋愛マッチングのWebサービスで、現在は会員登録を受け付けています。LOVETOKでは、プロフィール全体ではなく「この自己紹介文」といった項目ごとにいいねを送れる設計と、いいねに150文字以内の一言を添えられる(マッチ成立後に最初のメッセージとして届く)設計です。一言を添えたい相手ほど、具体的に触れられる一点を探しています。抽象語だけの自己紹介文は、その一点を提供できません。

具体化の3つの問い

抽象語を見つけたら、次の3つを順に当ててください。全部に答える必要はなく、答えられたものだけ使えば十分です。

問い何を引き出すか例(元:「優しい人が好き」)
いつ場面・タイミング疲れているとき/意見が違ったとき
どこで/誰と関係性・状況初対面の場で/店員さんに対して
何を具体的な行動・対象話を遮らない/代わりに調べてくれる

この3つを当てると、こうなります。

優しい人が好きです。

意見が違ったときに、まず最後まで聞いてくれる人だと安心します。

変わったのは、「優しい」を自分の経験に一度戻したことだけです。頭のなかで「自分はどんなときに人を優しいと感じたか」を一つ思い出せば、この文は自動的に出てきます。

作業手順としては、次の3ステップになります。

  1. 抽象語に印をつける(後述の辞典に載っている語を探す)
  2. その語を感じた場面を一つ思い出す(複数思い出しても、使うのは一つ)
  3. 場面を短い一文にして、抽象語と入れ替える(抽象語は残さない)

ステップ3で「優しくて、話を最後まで聞いてくれる人」と両方書きたくなりますが、抽象語は消してください。残すと、具体化した効果が薄まります。

抽象語15語の変換辞典

以下はそのまま使わず、自分の言葉に直して使う前提の変換例です。同じ抽象語でも、人によって思い出す場面は違います。右列は「こういう方向に変えられる」という見本と考えてください。

抽象語変換の方向変換例
優しいどんな場面でそう感じたか意見が違っても、まず聞いてくれる
明るい何をしているときの明るさか初対面でも先に話しかけられる
真面目何に対して真面目か一度決めた予定はほとんど動かさない
誠実何が誠実だと思うか返せない約束はしない
落ち着いている何が起きても落ち着くのか予定が崩れても、まず順番を考え直す
面白いどんな面白さか何でもない話を面白がってくれる
話しやすい何が話しやすいのか沈黙があっても気まずくならない
一緒にいて楽何をしなくて済むのか気を遣って話題を探さなくていい
趣味は音楽聴く/やる、どちら側か通勤中はほぼラジオを聴いています
趣味は映画どんな見方をしているか家で古い邦画を週に1本見ています
料理が好き何をどれくらい作るか週末に来週ぶんの汁物を作ります
旅行が好きどんな行き方をするか予定を決めずに一泊で出かけます
運動が好き何を、どのくらいの頻度で夜に30分だけ歩いています
インドア家で何をしているか家で本を読んでいるのが落ち着きます
アウトドアどこへ、誰と、どのくらい年に数回、日帰りで山に行きます

辞典の使い方は、右列を写すことではありません。左列の語が自分の文章にあったら、それが具体化すべき箇所だと気づくために使ってください。中列の「変換の方向」が、そのまま自分に問う質問になります。

実演1:性格を表す語を書き直す

性格語は、自分の性格を書く場合相手に求める性格を書く場合で、少し手順が違います。

自分の性格を書く場合

元:明るくて社交的な性格です。

「明るい」と「社交的」の2語が入っています。まず1語に絞ります。両方を具体化すると文が長くなり、読みにくくなるためです。

「社交的」を残して、3つの問いを当てます。

  • いつ → 職場の新しい人が入ってきたとき
  • どこで/誰と → 初対面の場で
  • 何を → 自分から話しかける

直後:初対面の場でも、自分から話しかけるほうです。

これで十分ですが、背伸びしていないかの確認を一度入れてください。実際には人見知りなのに社交的と書くと、会ったときにギャップが出ます。実態が「慣れれば話す」であれば、そう書くほうが後々楽になります。

完成:初対面は少し緊張しますが、話し始めると長くなるほうです。

  • 使う場面:性格欄や自己紹介文の前半で、人となりを一言で伝えたいとき
  • 避けたい例:性格語を3つ以上並べること(「明るくて優しくて真面目です」)。並べるほど、どれも印象に残りません

相手に求める性格を書く場合

元:優しくて思いやりのある人が好きです。

この形は、読み手が「自分は当てはまるだろうか」と考え始めるという副作用があります。具体化と同時に、判定を求めない形に変えると効果が上がります。

  • いつ → 疲れて口数が少ないとき
  • 何を → 無理に話を引き出そうとしない

完成:疲れているときに、無理に話を引き出そうとしない人だと安心します。

  • 使う場面:求める関係を書くブロック
  • 避けたい例:条件を並べること。具体化した希望は1〜2個で止めてください。具体的な条件が5つ並ぶと、選別の一覧に見えます

実演2:趣味を表す語を書き直す

趣味語の具体化は、性格語より簡単です。事実を思い出すだけだからです。

元:趣味は音楽です。

まず、聴く側かやる側かを決めます。ここが分かれないまま書かれているのが、この文の最大の問題です。

聴く側の場合、3つの問いを当てます。

  • いつ → 通勤中と、家で作業しているとき
  • どこで/誰と → ひとりで
  • 何を → ラジオと、その日の気分で選んだ音楽

直後:通勤中はラジオを聴いていて、家では作業しながら音楽を流しています。

さらに一歩、相手が質問しやすい形にできます。具体的な一点を足すだけです。

完成:通勤中はラジオを聴くのが習慣で、面白い回はもう一度聴き直したりします。

ここまで来ると、読んだ相手は「どんな番組ですか」と聞けます。質問可能性が生まれたということです。

やる側の場合も同じ手順です。「学生時代からギターを触っていて、今は月に何度か家で弾いています」のように、始めた時期・現在の頻度・どこでが入ると具体になります。

  • 使う場面:趣味の項目に加えて、自己紹介文で一つだけ掘り下げるとき
  • 避けたい例:趣味を5個以上並べて、どれも一行ずつ書くこと。掘り下げるのは1〜2個で、残りは項目欄に任せてください

LOVETOKでは趣味を150種類以上から選べる設計であり、一覧にないものは自由に追加できます。列挙は項目欄の役割なので、自己紹介文では選んだ趣味のうち一つを深く書くほうが、全体として情報量が増えます。

具体化しすぎの境界線

具体化には、行きすぎがあります。個人が特定できるところまで書くと、安全上の問題になります。

段階判定
抽象音楽が好きです弱い(区別がつかない)
具体(適正)通勤中はラジオを聴くのが習慣ですここが目標
具体(適正)週末は近所の川沿いを歩いていますここが目標
過剰◯◯駅前の△△という店に毎週土曜の朝いています書かない
過剰◯◯社の第3営業部で働いています書かない

境界の見分け方は一つです。「その文を読んだ人が、あなたを探しに行けるか」。行ける情報が入っていたら、そこは削ってください。

具体的には、次の4種類が過剰の目印になります。

  1. 固有名詞(店名・施設名・学校名・会社名)
  2. 地名の細かさ(市区町村より細かい地名、駅名)
  3. 曜日と時間の組み合わせ(「毎週◯曜の◯時に」)
  4. 反復する行動+場所(習慣として同じ場所にいることが分かる書き方)

LOVETOKで公開されるプロフィール情報は表示名・年齢・都道府県のみで、本名・生年月日・詳細な住所・電話番号・メールアドレスは公開されません。検索も都道府県までで、位置情報の共有や詳細な地域検索は意図的に設けていません。この設計より細かい情報を、自分から自己紹介文に書かないでください。具体化は、都道府県より内側に入らない範囲で行えば十分です。

具体化しなくてよい箇所

すべてを具体化する必要はありません。次の箇所は、抽象のままで問題ありません。

  • 締めの一文:「気軽にお話できたら嬉しいです」は抽象的ですが、それでよい場所です。ここを具体化すると条件提示になります
  • 価値観の大枠:「穏やかに過ごせる関係」は抽象ですが、方向性を示す言葉として機能します。ただし文章全体がこれだけなら具体化が必要です
  • 職業:詳しく書くほど特定に近づきます。業種の大枠にとどめてください
  • 選択式の項目欄:具体化の余地がありません

目安として、自己紹介文のなかで具体化するのは2〜3か所で足ります。全文が具体的だと、今度は情報が詰まりすぎて読みにくくなります。抽象で方向を示し、具体で信じさせるという配分が読みやすい形です。

想定される反論と例外

「具体的に書くと、当てはまる人が減りませんか」 ——減るのは、そもそも合わない人です。「優しい人が好きです」に反応する人は多いのですが、その多くはあなたの「優しい」と別の意味で読んでいます。会う前に減るほうが、会った後に減るより負担が小さくなります。

「思い出せる場面がありません」 ——その語が、自分の本当の希望でない可能性があります。「優しい人」を場面として思い出せないなら、それは一般的に良いとされている言葉を借りているだけかもしれません。思い出せる語だけ書くという方針で問題ありません。

「具体的に書いたら、文章が長くなりました」 ——具体化は必ず字数を増やします。増えたぶん、どこかを削ってください。削る候補は、具体化しなかった抽象語です。「明るくて優しくて真面目です」を丸ごと削れば、増えたぶんは吸収できます。

具体化を急がなくてよい人もいます。自己紹介動画で休日の様子や話し方が十分に伝わっている場合、文章の抽象度は多少高くても成立します。LOVETOKでは、20種類の質問から選んで動画で答える仕組み(合計6本まで)であり、「休日はどう過ごしていますか」「人と接するときに大切にしていること」といった質問への回答が、そのまま具体の役割を果たします。動画で具体を担い、文章は方向性だけを示すという分担も成立します。

書き直したあとの確認手順

  • ☐ 変換辞典の左列にある語が、文章に残っていないか(残す場合は意図があるか)
  • ☐ 具体化した箇所が、文章全体で2〜3か所に収まっているか
  • ☐ 具体化した文に、相手が質問できる一点が含まれているか
  • ☐ 固有名詞(店名・施設名・学校名・会社名)が入っていないか
  • ☐ 地名が都道府県より細かくなっていないか
  • ☐ 曜日と時間の組み合わせで、行動が読めるようになっていないか
  • ☐ 具体化のために、実際と違う頻度や程度を書いていないか
  • ☐ 具体化した希望が、条件の一覧に見えていないか(1〜2個に収まっているか)
  • ☐ 締めの一文まで具体化して、押し付けになっていないか

3番目と6番目は、方向が逆の確認です。質問できる一点は残しつつ、探しに行ける情報は消す。この両立が具体化の完成形です。

安全上の注意(LOVETOK編集部調べ)

具体化は、書きすぎると個人の特定につながります。本記事の基準はLOVETOK編集部が整理したもので、個人情報の取り扱いやマッチングサービスを介したトラブルについては、警察庁・消費者庁・国民生活センターが継続的に注意を呼びかけています。

  • 勤務先名・学校名・最寄り駅・よく行く店の固有名を、具体化の名目でも書かないでください。曜日や時間帯と組み合わさると、行動が予測できてしまいます
  • 写真や動画の背景から場所が読み取れることがあります。文章を具体化するときは、画像側と合わせて特定につながらないかを確認してください。LOVETOKでは、連絡先・URL・QRコードが映り込んでいるものは公開されない設計です
  • 自己紹介文に電話番号・メールアドレス・SNSのID・URLを書かないでください。LOVETOKでは、メッセージ内のこれらは送信前に自動で止まり、相手に届かない設計です
  • 具体的な話題から会う約束に進む場合は、日時と場所を事前に決め、デート予定の共有(会う前に日時と場所を登録し、家族や友人にリンクで共有できる。共有先に相手の氏名・連絡先は表示されません)の利用を検討してください
  • 会う前に相手を確認したい場合は、連絡先を交換せずに顔を見て話せるビデオ通話(マッチ成立後かつ年齢確認済みの相手のみ)を使ってください
  • 消費生活に関する相談は消費者ホットライン188、犯罪被害に至らない段階の相談は警察相談専用電話#9110が窓口です

個別の事案が違法にあたるかどうかは状況によって異なります。断定的な判断は避け、各機関の一次情報を確認したうえで、必要に応じて相談してください。

よくある質問

Q. 抽象語は一つも使ってはいけないのですか? A. そんなことはありません。方向を示す言葉としては有効です。問題は、抽象語だけで自己紹介文が構成されている場合です。2〜3か所を具体化すれば、残りは抽象のままで成立します。

Q. 具体化した内容が地味すぎる気がします。 A. 地味で構いません。読み手が探しているのは派手さではなく、想像できるかどうかです。「夜に30分だけ歩いています」は地味ですが、その人の生活が見えます。「アクティブに過ごしています」より確実に伝わります。

Q. 具体化すると、話題を先に使い切ってしまいませんか? A. 逆です。具体的な文は、そこから会話が始まる入口になります。抽象語は「そうなんですね」で終わりますが、「通勤中はラジオを聴いています」には質問が返せます。

Q. どの抽象語から手をつければいいですか? A. 性格語より趣味語からです。趣味は事実を思い出すだけなので、書き直しが早く終わります。性格語は自己認識が絡むぶん時間がかかります。

Q. AIの下書きを使う場合、具体化はどうなりますか? A. LOVETOKでは、AIは利用者が入力済みの情報(年齢・地域・職業・趣味・休日)だけを材料に下書きを作る設計であり、事実を創作しません。入力していないことは書かれないので、具体化の材料も入力した範囲に限られます。下書きを受け取ったら、自分の記憶から場面を一つ足す作業は本人が行ってください。ここが、下書きを自分のものにする分かれ目です。

Q. 具体化しても反応が変わりません。 A. 変更は一度に一箇所にして、他の要素と混ぜないでください。また、自己紹介文より前に読まれる要素(写真・動画・書き出し)に原因があることもあります。順番に確認してください。

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著者:横山隆一(LOVETOK運営責任者)/ 編集:LOVETOK編集部 / 最終更新:2026-07-31

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