結論:早口は「話す速さ」ではなく「1文の長さ」の問題です。1文を短く切れば、文末で自然に息継ぎが入り、意識してゆっくり話さなくても聞き取りやすくなります。
「ゆっくり話そう」と意識するやり方は、本番でほぼ機能しません。カメラの前では緊張して意識が飛びますし、無理に間延びさせると今度は不自然に聞こえます。直すべきは話し方ではなく、話す材料である台本のほうです。
この記事でわかること
- 早口になる本当の原因
- 30秒に収まる文字数の測り方
- 長い文を短く切る書き換え例(ビフォー・アフター)
- 録って聞き返す5ステップの練習手順
- 自分でできる聞き取りやすさの採点表
早口になる3つの原因
1. 1文が長い
これが最大の原因です。人は文の途中では息継ぎをしにくく、「言い切るまで走り切ろう」として速度が上がります。 「〜で、〜して、〜なんですけど、〜という感じで」とつながっていく文は、構造的に早口を強制します。
2. 秒数に対して情報を詰めすぎている
30秒に伝えたいことを5つ入れようとすれば、物理的に速く話すしかありません。入る量を超えた台本を書いた時点で、早口は確定しています。
3. 緊張で無意識に速くなる
緊張すると呼吸が浅くなり、話す速度が上がります。ただしこれは1と2があると増幅されます。短い文の台本なら、緊張しても文末ごとに強制的にリセットがかかります。
30秒に入る量を実測する
「何文字が適切か」を検索して覚えるより、自分の声で測るほうが正確です。 話す速さには個人差があるからです。
- 台本を書く(まだ長さは気にしない)
- スマホのストップウォッチを押して、普段より少しゆっくり声に出して読む
- 何秒かかったか記録する
- 30秒を超えていたら、超えた分だけ台本から文を削る
削るのは「速く読む」ためではなく、「同じ速さで収める」ためです。 例えば38秒かかったなら、およそ2割の文を削ります。文の途中を削るのではなく、文ごとまるごと削るのがコツです。
参考までに、落ち着いた速さで読むと30秒はおおよそ130〜150字程度に収まることが多いですが、これは目安です。必ずご自身の声で計測してください。
長い文を短く切る書き換え例
ビフォー(1文が長い)
はじめまして、都内でIT系の仕事をしている者で、平日は割と忙しいんですけど休日はカフェ巡りをしたり最近はキャンプにもハマっていて月に1回くらいは行くようにしていて、一緒に外に出かけられるような方と出会えたらいいなと思っています。
1文で約120字。息継ぎの場所がなく、読むと必ず速くなります。
アフター(文を切る)
はじめまして。都内でIT系の仕事をしています。
平日は忙しいですが、休日はカフェ巡りをしています。
最近はキャンプにもハマっていて、月に1回は行きます。
一緒に外に出かけられる方と出会えたら嬉しいです。
5文に分割。内容はほぼ同じですが、文末が4回あるため、そこで自然に息継ぎと間が入ります。「ゆっくり話そう」と意識しなくても、ゆっくりになります。
書き換えの3つのルール
| ルール | やること |
|---|---|
| 「〜で、」「〜て、」で切る | 接続してつなげている箇所を句点にする |
| 1文は40字以内を目安に | 読点が3つ以上ある文は分割候補 |
| 主語と述語を近づける | 「私は、平日は忙しいのですが休日は〜」→「私は平日は忙しいです。休日は〜」 |
台本の作り方全般は「自己紹介動画の台本例」も参考にしてください。
台本に「間」を書き込む
文を切ったら、次は紙の上で間を可視化します。台本を印刷するかメモアプリで開き、次の記号を書き込みます。
。の後に/(1拍の間、約0.5秒)- 話題が変わる場所に
//(2拍の間、約1秒)
はじめまして。/ 都内でIT系の仕事をしています。//
平日は忙しいですが、休日はカフェ巡りをしています。/
最近はキャンプにもハマっていて、月に1回は行きます。//
一緒に外に出かけられる方と出会えたら嬉しいです。
間は空白ではなく、相手が言葉を受け取る時間です。 沈黙が怖く感じるかもしれませんが、視聴する側にとっては1秒の間はまったく長く感じません。
録って聞き返す5ステップ
早口は自分では気づけません。自分の耳には自分の話す内容が既に分かっているため、速くても理解できてしまうからです。だから録音が必要です。
ステップ1:台本を見ながら1回撮る
暗記しません。メモを見ながらで構いません。 まずは現状を記録します。
ステップ2:翌日か、最低30分空けてから聞く
直後に聞くと内容を覚えているため、聞き取りやすさを判断できません。時間を空けて「初めて聞く人」に近い状態で聞くのがポイントです。
ステップ3:画面を伏せて、音だけで聞く
映像を見ずに音だけ聞きます。表情の情報がない状態で内容が入ってくるかを確認します。
ステップ4:聞き取れなかった箇所に印をつける
「今なんて言った?」と思った箇所を台本にマークします。そこが速すぎる箇所です。 全体を直す必要はありません。
ステップ5:印のついた文だけ分割して撮り直す
全部やり直さず、問題のある文だけ短く切ります。これを2〜3回繰り返せば十分改善します。
聞き取りやすさのセルフ採点表
聞き返したあと、次の項目に「はい」がいくつ付くか数えてください。
| 項目 | はい/いいえ |
|---|---|
| 語尾(〜です/〜ます)が最後まではっきり聞こえる | |
| 文と文の間に、はっきり分かる切れ目がある | |
| 単語が2つつながって別の言葉に聞こえる箇所がない | |
| 話し終わったとき、口が疲れていない | |
| 台本の量に対して、時間が余っている(30秒に収まる) | |
| 息継ぎが文の途中ではなく、文末で入っている | |
| 聞き返さずに、内容を1回で理解できた |
5つ以上「はい」なら十分です。 4つ以下なら、台本の文をもう一段短くしてから撮り直してください。「はい」が3つ以下の状態で何度撮り直しても、台本が同じなら結果は変わりません。
やりすぎに注意
- 極端にゆっくりにしない:一語ずつ区切ると不自然で、かえって伝わりません。目安は「相手が初めて聞く」速さです
- 抑揚まで消さない:平板に読むと今度は単調になります。「話し方が単調にならない練習法」も併せてどうぞ
- 完璧を目指さない:多少の言い淀みは人柄として伝わります。「「えーと」「あの」を減らす方法」で許容範囲を解説しています
安全上の注意:焦ると口が滑る
早口の状態は、言うつもりのなかったことを口走りやすい状態でもあります。時間に追われて焦ると、勤務先の正式名称や最寄り駅、学校名、SNSのアカウント名などをつい付け足してしまうことがあります。
台本を短く切り、時間に余裕を持たせることは、そのまま個人情報対策になります。 LOVETOKでは投稿動画に対し、音声の文字起こしを含む審査を行う予定で、電話番号・メールアドレス・SNSのID・外部URLを含む内容は差し戻しの対象となります。詳しくは「動画投稿時の個人情報対策」をご確認ください。
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早口は性格ではなく、台本の書き方で変わります。文を短く切る。それだけで、話し方の練習をしなくても聞き取りやすくなります。 撮り上げた縦動画がどう使われるかは「縦動画マッチングとは」でご確認ください(LOVETOKは現在、会員登録の受付を準備中です。動画投稿は提供予定の機能です)。
参考:本記事の内容はLOVETOK編集部が整理したものです(LOVETOK編集部調べ)。文字数や秒数は目安であり、話し方には個人差があります。
著者:横山隆一(LOVETOK運営責任者)/ 編集:LOVETOK編集部 / 最終更新:2026-07-27